とりとりの里

メイキング:立方体の奥行きの出し方メモ(2021-11-23)

二点透視で立方体を書くときの悩み「奥行きをどこに書いたらいいのか分からない」を作図で解決できたので忘れないようにまとめます。
透視投影を応用しています。見た目ちゃんと立方体ぽくなるしクリスタのパース定規を使って答え合わせしてもピッタリ合うので、手順はおかしくないはず。

【目次】
1:手前の高さに合わせる書き方
2:奥の高さに合わせる書き方
まとめ



【1:手前の高さに合わせる書き方】

画像のような手前の高さだけ決まってる図に、高さと同じ長さの奥行きを足して立方体を目指します。
箱1



1: 消失点とを2こ書き出す

キャンバスのサイズを大きくするか箱を小さくするかして画面上に消失点を2こ書きます。

キャンバスをでかく


2: 大きな円を書く

消失点ふたつのちょうど真ん中を中心とした円を書きます。円周は消失点に重なります。

円を書く


3: 書きたい図のサイズを決める

最終的に切り抜きたいサイズを決めます。箱全体が入りそうな位置にフレームを持ってきました。
画面外の余白が多いですがこれは仕方ないです。書き終わってからキャンバスのサイズ変更などして対応します。

カメラのフレーム


4: カメラの立ち位置を割り出す

フレームの中心からまっすぐ下に線を伸ばします。円と交差する場所の上にカメラが浮いてます。

カメラの位置


5: 消失点とカメラの立ち位置を結ぶ

図のように線を引きます。角度が必ず直角になります。

円周角90度


6: 実寸大の正方形を書く

ガイドとして、最初に書いた箱の高さと同じ長さの辺の正方形を書きます。この後動かすのでレイヤーは分けます。

実寸大の正方形


7: 正方形を回転する

消失点とカメラ位置を結んだ線の角度に合わせて正方形を回転させます。

正方形を回転


8: 正方形を移動する

正方形のレイヤーを移動し、水平線と箱の縦線が交わるところに置きます。

正方形を移動


9: 投影する

カメラの立ち位置から正方形のはしに向かって補助線を伸ばします。オレンジの線です。

投影


10: 奥行きを書く

水平線(水色)と交差した補助線(オレンジ)から、上下にまっすぐ線を伸ばすとこれが立方体の奥行きになります。

奥行き


11: 完成!

補助線を消すなどして完成。

完成


補足:見下ろした箱を書く場合

水平線より下に箱があるときはこんな感じです。ガイドの正方形の位置は変わらず。

見下ろし


【2:奥の高さに合わせる書き方】

画像のような奥の高さだけ決まってる図に、高さと同じ厚みを手前に書き足す方法。
箱2



1: 消失点とを2こ書き出す

キャンバスのサイズを大きくするか箱を小さくするかして画面上に消失点を2こ書きます。

キャンバスをでかく


2: 大きな円を書く

消失点ふたつのちょうど真ん中を中心とした円を書きます。円周は消失点に重なります。

円を書く


3: 書きたい図のサイズを決める

最終的に切り抜きたいサイズを決めます。箱全体が入りそうな位置にフレームを持ってきました。
画面外の余白が多いですがこれは仕方ないです。書き終わってからキャンバスのサイズ変更などして対応します。

カメラのフレーム


4: カメラの立ち位置を割り出す

フレームの中心からまっすぐ下に線を伸ばします。円と交差する場所の上にカメラが浮いてます。

カメラの位置


5: 消失点とカメラの立ち位置を結ぶ

図のように線を引きます。角度が必ず直角になります。

円周角90度


6: 実寸大の正方形を書く

ガイドとして、最初に書いた箱の高さと同じ長さの辺の正方形を書きます。この後動かすのでレイヤーは分けます。

実寸大の正方形


7: 正方形を回転する

消失点とカメラ位置を結んだ線の角度に合わせて正方形を回転させます。

正方形を回転


8: 正方形を移動する

正方形のレイヤーを移動し、水平線と箱の縦線が交わるところに置きます。

正方形を移動


9: 投影する

カメラの立ち位置から正方形のはしに向かって補助線を伸ばします。オレンジの線です。

投影


10: 奥行きを書く

水平線(水色)と交差した補助線(オレンジ)から、上下にまっすぐ線を伸ばすとこれが立方体の幅になります。

奥行き


11: 完成!

補助線を消すなどして完成。

完成


応用:平面図からパースを起こす

描き方の説明は省きますが箱を描く手順を逆算すると、平面図からパースが割り出せます。試しににキッチンの家具配置を書いてみました。天井270cm、キッチン台高さ90cm、棚と冷蔵庫の奥行き70cmくらいになってます。
これに関しては投影するより床に平面図を変形してはめ込んでから家具を生やしたほうが楽そう。あとはグリッド敷いて位置を割り出して家具を置くとか。

平面図と室内パース





【まとめ】

これまでどの本を読んでもネット記事を見てもパース詳しそうな人に聞いても「よくわからない」とか「目分量で書け」とか、曖昧なことばかり言われずっとモヤモヤしてた疑問が、2日間徹夜しつつ調べた結果ようやく自分なりに解決しました。やったー!円周角の定理がこんなところで役に立つとは。 もし平面図を渡されて部屋を書いてと急に言われてもきっと迷わない!
とはいえ風景とか描くたびにこんな作図しない方がいいだろうなとは思います。二点透視の図としては正しく立方体になってるかもしれないけど肉眼で見た箱の形とは違うので、お絵かきに関しては目分量が最強。





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