とりとりの里

メイキング:時短で木を描く方法の考察(2021-06-29)

短い時間でそこそこな見栄えの木を描く方法の覚え書きです。なにかの参考になれば。
作業環境はmacOS Mojaveとクリップスタジオです。

【目次】
描き方A
描き方B
まとめ



【描き方A】

「手を加えてる感」がそこそこ感じられる(のではないかと自分では思う)方法。下のイメージのような木、というよりは植え込みを描いてみます。
ブラシとパレットが揃っている前提で、作業時間はおよそ5分でした。
木



1: ブラシを作る

葉っぱを一枚ずつ描いてると時間がかかるので、散布ブラシを作って時短します。
3種類のブラシを作っています。

ブラシ

1個目の散布ブラシは木の輪郭を描くのに使います。5枚くらいの葉っぱのかたまりをブラシ先端にして散布すると良さそうです。
2個目のブラシは木の陰影を塗るのに使います。1個目のブラシの不透明度を変えるだけでいけます。
3個目のブラシでハイライトやこまかい葉っぱを書き足します。画像のブラシはエッジが筆みたいにギザギザしてますが、筆圧でブラシサイズに強弱が付けばなんでもいいです。ストロークごとの色の変化や下地混合をオンにしておくと情報量が増えます。

なおブラシを作るのにかかった時間はおそらく2時間以上です・・・が、1回作ってしまえば気に入らなくなるまでしばらく使えます。


2: パレットを作る

使いたい色をあらかじめ並べておくと、同じ色合いの木を量産したいときに色味が変わらなくて便利です。
作業中のファイルにレイヤーを分けて作るか別のファイルに保存しておいて、塗るときにスポイトできるようにしておきます。


パレット



3: ベースを塗る

葉っぱの塊を描きます。光の当たる方向を考慮して、暗い方から塗ります。
散布ブラシを使うと一瞬で終わります。散布ブラシは強い。
木

4: フィルターでぼかす

透明部分にロックをかけて、フィルターのガウスぼかしで適当にぼかします。
木

5: 陰影を加える

筆圧で不透明度が変わるブラシで陰影を付けます。あまり深く考えず大雑把に塗ったほうが良いです。
木

6: もう一度フィルターでぼかす

フィルターのガウスぼかしでまた適当にぼかします。
最初からボケた葉っぱの描ける散布ブラシを作っておいたらフィルターの工程が要らないので1分くらい時短できそう。
木

7: 葉っぱを描きこむ

フィルターでぼかしたままだと「描いてる感」が弱いので、自力で葉っぱを描き込みます。透明部分のロックは外します。
これも散布ブラシにできるかもしれませんが今回は手描きしました。葉っぱの形状が点の場合は手描きした方が手っ取り早い気がします。
主に光が強く当たる部分を描き起こして強調します。
木

8: ハイライトを描きこむ

明るい色を光が当たっている部分に乗せます。
木

9: 木の幹を描きこむ

赤紫で幹や枝を足します。
木

10: 葉っぱに暗いところを描き足す

木の幹の濃さに近い深緑で引き締めます。
木

11: 差し色その1

木の暗い部分に濃い水色で葉っぱを描き足しました。やらなくてもいいかも。
木

12: 差し色その2(完成)

ハイライトの部分にオレンジ色でアクセントを付けました。これもやらなくてもいいかも。いちおう完成ということにします。
木
文章にまとめてみて気づきましたが、なんだかんだでベースの葉っぱのかたまり以外ぜんぶ手描きしてますね・・・。まぁ葉っぱの形が点だから・・・。 なんかもっといい時短方法がありそうな気がします。



【描き方B】

グラデかけてアクセント加えるだけの、時短だけどパッと見はなんかキレイな描き方。
作業時間は3分くらい。
木



1: 暗い部分をベタ塗りする

葉っぱの塊を描きます。光の当たる方向を考慮して、暗い部分だけを塗ります。
木

2: 明るい部分をベタ塗りする

レイヤーを分けて明るい部分を塗ります。
木

3: 木の幹を描く

暗い部分のレイヤーに幹を描き足します。
木

4: グラデをかける

明るい部分にきみどり、暗い部分にあおみどりのグラデをかけます。この時点で完成といってもいいかも。
木

5: 差し色を入れる(完成)

ハイライトに明るいきみどり、暗い部分に青を入れました。ここまで3分。楽です。
木のシルエットだけじゃ物足りないけどあんまり描き込みたくもないときに、こんな感じで暗い部分と明るい部分をレイヤー分けしてグラデをかけるとそこそこ見栄えします。
木




【まとめ】

いくつか描いて適当に並べてみました。
木
低い木が3〜5分、中央の高い木が8分くらいでした。散布ブラシは正義。
(並べた木を描くなら最初から並べて描いたほうが手数を減らせますね、というか並べてみると中央の木とか描きすぎで邪魔に感じる・・・)

楽をするための努力が大好きな性分なので、これからも手早く見栄えのするものを描けるルーチンを考え続けていきたいです。
読んでいただきありがとうございました。





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