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メイキング:Adobe Illustrator でアニメ調のイラストを描く方法(2020-05-02)
Adobe Illustrator (以下イラレ)でアニメ調のイラストを描く方法を私なりに考えてまとめました。
最終的にこんな絵になります。
作業環境はmacOS Mojaveとイラレ2020です。
【目次】
1: 下絵とファイルを用意する
2: ペン入れする
3: 色を塗る
4: 仕上げ
5: 完成
1: 下絵とファイルを用意する
下絵を描きます。
何で描いてもいいのですが今回はiPadのProcreateで描きました。サイズは適当にA4を選びました。jpgで保存します。
分かりやすいように色もある程度塗りました。
イラレで新規ファイルを作成します。下絵と同じA4を選びました。カラーはRGBにしました。
ファイルに下絵を配置します。ペン入れしやすいように半透明にします。
2: ペン入れする
ペンツールやブラシツールで主線をペン入れします。
線と線に大きな隙間があると色塗りのときに困るので、できるだけ隙間なくペン入れします。線幅は最終的に0.7ptにしました。キャンバスサイズをA4よりも大きくしておけば良かったかも。
主線が描き終わりました。はみ出している線は後で消すことにします。
次に影の塗り分け線を描きます。
主線とは別の色で描いていきます。分かりやすいようにオレンジ色、半透明の乗算にしました。
だいたい描けました。
ここではみ出した主線を消します。
イラレではみ出した線を消す方法はいくつかあると思いますが、使いやすそうな手段を3つ書きます。
手段1:はさみツールで地道に切って消す
手段2:シェイプ形成ツールでまとめて消す
手段3:ライブペイントで色塗りするときについでに消す
結論から言うと手段2をメインするのがいちばん楽そうです。
手段1:はさみツールで地道に消す
まず消したい線を選択します。
Cmd + U で交差する点が分かるようにしてから、はさみツールで切り、要らない部分をdeleteキーで消します。
きれいに消せはしますが時間がかかりすぎるので、数をこなす場合はお勧めできません。
手段2:シェイプ形成ツールでまとめて消す
消したい線と、それに交差する線を選択します。
シェイプ形成ツールを選びます。
optionキーを押しながらカーソルを当てると -(マイナス)の表示が出てくるので、この状態でクリックするとはみ出した線が消えます。
対象の線を複数選択してドラッグすると、まとめて消せて便利です。
ただしパスの形状によっては線を消した際に余計なアンカーポイントが追加されたり、形が変わってしまうことがあります。
手段3:ライブペイントで色塗りするときについでに消す
色を塗るときに線の色を「なし」にする事で、はみ出した線を消します。メリットは、見た目上は線が消えていてもパスは残っているので修正しやすい事です。今回はこの手段で作業しました。方法については色を塗る項で説明します。
3: 色を塗る
ライブペイント機能で色を塗ります。
ここまでの線画の状態はこんな感じです。
自動選択ツールで影の塗り分け線だけを選択します。
線の色を「なし」にします。
画面を見ると線が消えてしまったように見えますが、パスはすべて残っています。
主線と、影の塗り分け線を両方選択してライブペイントを作成します。
ここで、はみ出した線を消します。
オブジェクトの選択を解除してからライブペイントツールを選び、線の色に「なし」を保持します。
Shiftキーを押しながらカーソルを乗せると線の色を設定できるので、クリックして消していきます。
ドラッグするとまとめて消せます。
線画が出来たら色を塗ります。
ライブペイントツールで塗りつぶしていきます。色はグローバルカラーで予め作っておくと後で色を変えるときに便利です。
肌色を塗りました。
線の色を変えたりもできます。これはペン入れの段階でやっておいた方が楽でした。
透明にしたい部分は、塗り「なし」にして塗ります。
ライブペイントツールのダブルクリックで隣り合う部分をまとめて塗れます。トリプルクリックで同色すべてを塗りつぶしてくれるようです。試したところ線に対しても同じように動作しました。
ちなみに影の塗り分け線を足したり直したりしたい場合は、修正したパスをライブペイントのオブジェクトに線「なし」で放り込んで直します。Cmd + Y でアウトラインを表示して作業するとパスが全て見えるので、多少は分かりやすいかと思います。
黒目の部分はライブペイントでは塗らずに、別の目玉オブジェクトを作ってはめ込みました。
ハイライトも別に作り、ライブペイントの外に置きます。
4: 仕上げ
一通り塗れました。
ライブペイントを拡張して仕上げをしていきます。
拡張すると線と塗りが別のグループに分かれて扱いやすくなります。
同じ色の塗りのパスを選んで結合しておきます。塗りのグループを選択してパスファインダーの「合流」をクリックすると、同じ色がある程度くっつくので楽になります。
チークを塗ります。
円形のオブジェクトを作ったらぼかして、肌の塗りのパスを利用してマスクをかけます。
線のグループの下に配置します。
膝も同じ要領で塗りました。
緑の服にグラデをかけます。
服の塗りをすべて選択して複製します。複合パスを作成したらグラデを設定して乗算で乗せます。
これも線のグループの下に配置します。
5: 完成
キャラクターが塗り終わったら背景を作ったり色調整したりして完成です!!
ここまで説明しておいて言うのもなんですが、イラレでアニメ調の絵を描くのはデメリットが多すぎる気がしてあまりお勧めしたくないです。時間がかかるし理由は他にも色々です。もうちょっとシンプルで、線画の均一感が生きるイラストを描く方がイラレ向きだと思います。しかしどうしてもイラレでこういう絵を描く必要があるときに、何かしら方法を知ってると役には立つ、かもしれません。 イラストを描かない人でもイラレなら色替えがやりやすいなどのメリットはあります。 ここまで読んで頂きありがとうございました。
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